以前取引のあった社長さんの紹介で、栃木県内企業A社(業種はヒミツ)の経営陣とお会いしました。
株主のひとりがこの社長さんの知り合いで、A社経営陣から「もう仕事が続かないから事業継続は無理っ!弁護士と相談するしかないっ!」との相談を受け、予て“再生体験談”を聞いていた社長さんに「どうしたら良いだろうか?」と話を投げ掛けたところ、弊社に“お鉢が回って来た”という次第です。
約束の時間にA社を訪れ、経営陣・総務経理担当者、当該株主様を交えて、現状と今後の仕事の受注見込みを聞き取りました。
A社は株主(オーナー)と役員(執行部)構成がイコールでは無い、地場中小企業には珍しい「非同族会社」でした。
過去の経営の失敗が累積赤字となって、借入残高は年商の60%水準まで膨らんでいるようです。
オーナー側から言わせると「経営管理が甘い!」って事になるでしょうし、プロパー社員から役員(社長含む)に登用された現経営陣にしてみれば「銀行借入の保証人にだってなっているのに…」と言う思いもあるのだと思います。
金融機関との関係はどうなっているのか、新規借入は可能なのか? リスケは申請したのか? 経営改善計画等を求められてはいないのか? 私は、矢継ぎ早に質問を投げ掛けます。
そんな事を聞いているうちに、ふと気づきました。
この人達、真面目で無垢で、銀行の言いなりになっている…。
以前「社長!銀行員の言う事を聞いていたら倒産してしまいますよ」的な本が出てましたが、それは極論としても、それに近い現実があることも私達は知っています。
「未必の故意」と言うべきか「未必の不作為」とでも言うべきか、債務者(借りた側)の命運は、残念ながら債権者(金融機関)担当者(の意欲・能力)次第で結果がエライ変わるという事が、間々あるからです。
オーナーに「弁護士に相談行く」との最終判断結果を伝えざるを得ないまで資金繰りが追い込まれているにも関わらず、A社は取引銀行にリスケも依頼せず、手形貸付は期日厳守を貫き通しています。
今回の問題もとどのつまり、月末期日手形貸付を返済してしまう(期日を厳守する)と、次の仕入が困難になってしまうので「事業継続が危ぶまれる」と思った事に起因していたのでした。
「弁護士さんも良いけど、やる事をやってない状態でバンザイするのですか?」私は、A社長さんに重ねて問い掛けます。
次回に続く。

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